字幕翻訳とは?映像翻訳における効果的な字幕のつけ方・ローカライズの注意点
映像作品に欠かせない要素の一つである字幕翻訳。
映像に字幕翻訳を加えることによって、さらに内容の理解度を深められます。
例えば、映像で流れている外国語を知らない方や音声が聞き取りにくい高齢者の方も、字幕翻訳があればセリフや映像の内容がスムーズに理解できます。
ここでは、字幕翻訳やローカライズがどういった手法なのか、また効果的な字幕翻訳の方法、ローカライズの注意点をご紹介します。
映像字幕翻訳の依頼先をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。
映像翻訳の手法の一つ!字幕翻訳とは
映像翻訳とは、映画やTVなどの映像作品で流れる音声を他言語に翻訳することです。
映像翻訳の手法には、字幕翻訳・吹き替え翻訳・ボイスオーバーの3種類があります。
ここでは、字幕翻訳に注目して見ていきましょう。
字幕翻訳とは、もととなる外国語の音声を映像に残しながら、他言語に翻訳した文章を映像上に表示させる手法です。
字幕翻訳では、映像を見た方がその字幕を読んですぐに理解できるようにしなければいけません。映像が切り替わるまでに内容が正確に理解できるよう、言葉一つ一つをよりわかりやすいものに、そしてより簡潔な言葉に置き換えることが大切です。
映像を見た方が内容を理解しやすくするために、字幕翻訳にはルールがあります。
- 時間の制限…1秒につき4文字、字幕1枚につき表示時間は最大6.5秒まで
- 行数の制限…1画面につき2行かつ20文字まで、1行につき最大13文字まで
なお、基本的に句読点はいれません。読点は半角スペース、句点は全角スペースで表すのがルールです。
映像作品の多言語化や企業・経済のグローバル化に伴い、字幕翻訳は映画をはじめ、TVのドラマ・バラエティー番組・ドキュメンタリー番組、プロモーション動画・研修用動画など、幅広い分野の映像作品において需要があります。
よりわかりやすく印象づけるために!映像翻訳で効果的な字幕のつけ方
映像字幕翻訳は、ただ単に映像に文字を入れさえすればよいというわけではありません。
映像に用いる字幕翻訳において、より効果的かつ高品質な翻訳にするためには、前述したようにルールに則り、なおかつ映像作品ごとの目的やシーン、ターゲット層などに合わせて行う必要があります。
ここでは、より効果的で高品質な映像字幕翻訳にするためのコツをご紹介します。
文章を短くする
より効果的で高品質な映像字幕翻訳にするためには、1文字でも文字数を減らして表現を簡潔にすることが大切です。
人が一度に見て理解できる文字数は限られています。そのため、文章はできるだけコンパクトかつシンプルにしていく必要があります。
表示時間を長くする
文章に合わせて表示時間を調整することも効果的な方法です。
文章とのバランスを考えつつ、できる限り長く表示することで、内容が理解しやすくなります。
音声をすべて文字にしない
文章を短くして簡潔にすることはもちろん大切ですが、短い言葉だからといってすべての音声を字幕にするのは効果的な表現とはいえません。例えば、「あのさ~」や「うーん」といった軽い話し言葉は、シーンや言葉の要点に応じて字幕に起こすことが望ましいです。
説明の補足や言葉の変換を行う
文化や習慣は国によって異なるため、上手に字幕翻訳をしても意味が伝わらないことがあります。例えば、日本で知られていない固有名詞などをそのままカタカナ表記に変換しても、それが何なのか日本人には伝わりません。どのようなものか、補足説明を会話の中に自然に入れていきます。
説明を追加したり、同じ意味の言葉を別の表現方法で伝えたりすることで、映像字幕翻訳はよりわかりやすくなります。
このように、様々な工夫を用いた字幕を映像につけることで作品の品質の向上につながります。
映像字幕翻訳を成功させるにはローカライズを意識することが大切!
翻訳と似ているものに「ローカライズ」があります。
ローカライズは、ローカリゼーションともいい、日本語に訳すと「地域化・現地化」という意味です。翻訳の対象となる国の言語や文化、習慣、国民性などを踏まえたうえで、映像作品を最適化することをいいます。
文化や習慣、法律や宗教、価値観というのは、国ごとで大きく異なります。映像字幕翻訳をする際には、こうした様々な違いを考慮しながら、翻訳の対象国に合わせて翻訳しなくてはいけません。
例えば、英語から日本語にローカライズする場合であれば、漢字・平仮名・カタカナを使い分けたり、英語の慣用句を似たような意味を表す日本語の慣用句に置き換えたりします。
わかりやすく翻訳するだけでなく、対象国の言語や文化などに対応させて文章を作成することが、ローカライズです。
ローカライズを意識せずに翻訳すると、文化や習慣などが異なる国の人にとっては、意味や内容が伝わらないケースが出てきますので、もともとの世界観や主旨を大切にしながら、対象国に合わせて変更・修正を行います。
上記セクションと併せて、ローカライズはより効果的かつ高品質な映像作品になるために欠かせない字幕翻訳の方法なのです。
ローカライズを行う際の注意点について
ここでは、実際にローカライズを行う際に気をつけたいポイントを見ていきましょう。
まず、最も押さえておきたい注意点は、前述のとおり、翻訳の対象国のことを深く知ることです。対象国の言語に置き換えるだけでなく、文化・習慣・国民性から、トレンドや時事ネタ、社会情勢や歴史的背景まで詳しく理解し、文字数や表示時間など様々な制約がある中で、その国に馴染んでいる単語・文章に変更・修正していく必要があります。
また、対象国の幅広いターゲット層に対応するために、高いスキルが必要であることもローカライズを行う際に気をつけたい点です。多種多様な要素・シーンを考慮して取捨選択し、ターゲットに合わせてローカライズする必要があります。字幕の訳し方によっては、言葉の意味や映像の内容が伝わらないケースも少なくありません。ローカライズすることが難しい場合には、スキルが高い翻訳者が在籍する字幕翻訳会社に依頼することをおすすめします。
翻訳の品質を追求!映像字幕翻訳の依頼先をお探しならフォアクロスへ
映像字幕翻訳とは、映像で用いられている言語を、ただ単にそのまま対象国の言語に翻訳するというものではありません。各国の文化や習慣、国民性などローカライズを意識して細部にまでこだわることによって、よりわかりやすく、そして効果的かつ高品質な映像字幕翻訳を実現することができます。映像字幕翻訳を依頼する際は、翻訳に対する高い意識とスキルを持つ翻訳者に依頼しましょう。
フォアクロスでは、映画や放送映像などの発話者・製作者の想いや意図を理解し、的確かつ高品質な字幕翻訳を提供しております。日英を中心に多言語の映像字幕翻訳に対応可能です。映画・放送作品・企業のプロモーション動画など、幅広い分野の映像作品の実績が豊富にございます。映像制作に関して意識やスキルの高い翻訳者に字幕翻訳を依頼したいとお考えの方は、フォアクロスにぜひお任せください。
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